|
作者: The Lion King
|
|
2009年 10月 10日(土曜日) 21:04 |
10歳の少女が、もじゃもじゃ頭のおじいさんから算数を教わっていた。母親が恐縮していると、老人は優しく語った。「私はお嬢さんとお話をすることによって、お嬢さんが私から学んだこと以上のことを学んだに違いない」(フィリップ・フランク著『評伝アインシュタイン』岩波書店)。天才科学者アインシュタインにまつわる話だ▼彼は人と話すことで、考えが整理されたという。そのため、どんなに忙しい時でも、身近にいる学生との対話に時間を割いた。「語らい」は、天才科学者に不可欠なものだったのである
▼何気ない会話の中で、思いがけないアイデアや解決へのヒントを見いだした経験は、誰にでもあろう。特に自分とは地位や年齢や職業が全く違う相手との対話ほど、予想外の触発を受ける場合が多いのでは▼対話は成長のチャンスである。自身を見詰め、視野を広げ、思索を深める絶好の機会である。「あの人と話しても・・・」と、自分から壁をつくっては、せっかくの好機を逃してしまう▼御書には「鏡に向って礼拝を成す時浮べる影又我を礼拝するなり」(769ページ)と。無上の尊敬の念をもって接するならば、誰からも学べ、友情も広がる。澄み渡る秋空のような心で、真摯な語らいを広げたい。(高) 聖教新聞 2009-10-10 より |